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八重山病?な日々

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2007年 12月 01日

「殺戮にいたる病」 我孫子 武丸

殺戮にいたる病 (講談社文庫)
我孫子 武丸 / / 講談社





読書の秋の影響か、宮部みゆきショックの影響か、最近ミステリーづいています。

この本を他の人に薦められるかと聞かれるとなかなか難しいですが、
興味を持ったら読んでみて下さい。ただ、残虐なシーンや性的描写が頻繁に
出てきますので、それを不快に思わない方に。私は苦手な方なのでばんばん
読み飛ばしましたが、その影響で至る所に隠された作者のトリックを見過ごし
てしまったように思います。

冒頭から犯人の名前が出てきます。なので読むほうからすると「なんだ犯人が
分かってるなら、後は最後どうやって捕まるのかを知るだけでいいじゃん」って
思いますよね。その為私もラストを知るために、そしてグロイシーンを読み飛ば
す為に、ラストへ急いだのですが、最後にやられました

最後の文章を読んで、最初は「えっ、何のこと?」と頭は大混乱。
それまでは、「なんだ大した本じゃないじゃん」と思っていましたが、次第に「
れは凄い本なのかもしれない
」とじわじわ評価が急上昇。昨晩寝る前に読み
終わったのですが、夢の中でも「えっ、そういうことだったのかも・・・」と考える
始末。朝起きてから、再びパラパラと読み返し、「やられた・・・」と地団駄を踏
む感じです。読み直すと本当に上手く騙してあります。悔しいくらい。読み直す
事で真相を深く知る事が出来ます。
RPGでも1回目はとりあえず急いでクリアし、2回目のプレイでストーリーを楽し
むってあると思うんですが、それに似た感じか。

小説じゃなきゃ出来ないトリック、映像では不可能でしょうね。
何度も繰り返しますが、グロイシーンに我慢出来る方はそれほど長編でも無い
ので比較的読むのに時間は掛からないかと思います。興味が沸いたら是非。

by yoshioshirai | 2007-12-01 08:55 | ミステリー・推理


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